GITAN Touring Tandem

2018年1月、我が家にタンデムがやってきました。
ベテランサイクリストK氏宅のガレージに半完成状態で何年もぶら下がっていたのを格安で譲っていただきました。

新車で購入されたようですがいくらガレージ内とはいえかなりヤレた状態になっていました。

鉄のパーツはかなり錆が浮いておりアルミ部分はくすんでしまっています。
前ドロヨケ、Fキャリア、ブレーキレバー、ランプ、ブレーキレバー、ペダルが欠品です。
さすがにこのまま組むわけにはいかないのでレストアスタートです。

とりあえず全バラシ。
寒い季節ではありますが庭のウッドデッキでバラします。

まずはパーツの錆落とし。その後再メッキに出します。
アルミパーツはバフがけします。
リムはリジダの鉄リムなのでこれはアルミリムで組み直します。スポークも使わないのでニッパーでカットしてバラします。
ディレイラーは手持ちのキレイなモノに交換します。

チェーンリング。シクロのローザです。
アウターとインナーはカシメられていますのでカシメをトバしてバラします。
かなり錆が深いですが凹凸がなくなるところまで磨きます。

ハブなどはバフがけします。
ドリルに咥えさせて回して磨きます。

ブレーキまわり。
マファックのタンデムレバーはUGの兄♭♭♭さんにいただきました。
クリテのカンティもバラして磨きます。
クリテは真鍮部分をしっかり光らせるとよりキレイに見えます。

ネジ類も錆を落として磨きます。
フランスのネジ類はかっこいいです。ボルトもナットも頭が丸く加工されています。
ダルマネジの頭も単なる円筒形でなく、ドーム状に加工されています。

さて、フレームですが、剥離して再塗装に出します。
ナニワ銀輪堂で聞いてもらったら、上村塗装ではタンデムはソロの3倍だそう・・・。髙っ。。
困った時の友人頼みでギンタロウさんに相談すると格安でやってくれるとのこと。ありがとうございます。

寒い中、庭で塗装を剥離します。
このフレーム、ブリティッシュグリーンに見えますが、シール剥がした部分の色を見ると元はもっと明るいグリーンだったようです。
ちなみにラグにはBCMの刻印。ボカマですね。

めちゃくちゃ寒い日でしたがなんとか完了。
どうやらクリアコートはされてないようでしたが下地のサーフェイサー(?)がなかなか強固でした。

ギンタロウさんの工場へ持ち込みます。
塗色は元のライトグリーンではなくファーストインプレッション通りのブリティッシュグリーンにしました。
1週間くらいで仕上げてくれました。
で、塗るだけでなくラグや巻ステイなどにヤスリ入れてキレイに成型してくれました。
パイプにスリット入れて折り曲げただけのフタをシャープに成型してくれてます。
これには大感謝です。

新車のように仕上がってきました。
パーツのメッキも上がってきました。

マファックのタンデムレバー、パットがありません。
オークションでもレバー本体はたまに出ていますがパット付のモノは見たことありません。
無いなら作るしかないです。

画像は2枚だけですが実はめっちゃめんどくさいことして作ってます

  • マファックの普通のパットからシリコン型を作る。
  • その型からレジンで普通のパットレプリカを作る
  • レプリカに粘土で大きめに肉付けして(1枚目画像)それからシリコン型を作る。
  • その型から出来たものをペーパー掛けて成型しホンモノのタンデム用パット(ホンモノは手元にはないが)のかたちに成型する。
    ここで出来たものを使ってもいいのですがさらにこれからシリコン型を作って量産できるようにします
  • 最終シリコン型にレジン流し込んで完成

何のことか良く解らないと思いますがなにせ手間かかりました。

サドルはプロムナードに使ってたイデアル#6を使うつもりだったんですがよく見ると革が一部裂けています。
どうしようかと思ってたらまえださんがBIM#6というサドルをくれました。
BIMはイデアルと同じTB社の別ブランドらしいです。

革はまあまあキレイですがベースがかなり錆びています。
幸い分解できるベースなのでこれも再メッキしました。

ペダルがなくて、フレンチ規格のペダル2ペア集めるのはたいへんやなあと思ってたんですがUGの兄♭♭♭さんがリオター#460を2ペアくれました。多謝。
トウクリップとめるネジもアーレンキネジとかは合わないのでステンのボルトの頭を丸く整形して使用しています。

ホイールは前後のハブでフランジ径が違うし、#13で組みたかったのでアイズバイシクルにお願いしました。
足りないモノはネットやナニワ銀輪堂で調達。
ぜんぶ揃ったところで組んでいきます。

組んでる途中は夢中なので画像あまりないです。
バラす時も思ったんですが、タンデムってソロみたいに倒立させることが出来ないし重いので組み立て時の取り回しがすごく面倒です。
デカールはレプリカを作りました。

では各部のビフォーアフターです。

Rディレイラーはこのギア比ならロングケージは必要ないので手持ちの普通のアルビーに交換。
Fディレイラーも手持ちに交換。
Wレバーはハンドルポスト装着でしたが普通のダウンチューブ用に交換しました。
リムはアラヤのポリッシュでダブルウォールのもの。このリム、良いリムだと思ったんですがなぜか一瞬で生産中止になりました。

PIVOのステムは手持ちの短いものに交換。
Fキャリアは捨てようかと思ってたシルクミキストに付いてたものを再メッキ。パニア台も同じくらいの径のムクなので統一性が取れています。
ハンドルは日東。もともと付いてた鉄のハンドルはストーカ用にしました。
ドロヨケは本所の丸型。

サドル、元はサンマルコのメロンパンサドルが付いていました。ベースを再メッキしたBIM#6に。
実はこのサドルはデモ用で嫁が乗る時はブルックスのカンビウムに付け替えています。

キャプテン用サドルも元はおなじメロンパン。イデアル#80に交換。
ストーカハンドルはアップタイプでしたがドロップバーに。

ダイナモは同じ12Nですが手持ちのキレイなものに交換。
パニア台も再メッキでピカピカに。
これにて完成です。

さて、タンデムの車載ですがどうなんでしょ?
我が家のプジョー5008くんに乗るのかな?

結果、乗りました。
ただしキャプテンのサドルとハンドルは抜かないとあきません。
2名乗車ならほかにソロも2台積めます。
プジョー、やるなー。

最近乗ってませんが温かくなったらまたコイツでのんびり走りたいもんです。

パーツ仕様
フレームミキストバック型
リムアラヤ TX-310F
ハブメーカー不明 リアはドラムブレーキ
タイヤパナレーサーコルデラヴィ38B
Fメカユーレー#900
Rメカユーレーアルビー
Wレバーユーレーアルビー
クランク鉄 5ピン
チェーンリングシクロ ローザ 48×40 ネジ止めに改造
フリーギアマイヨール 5s 14-28
ハンドルF-日東132バルジタイプ R-鉄ランドナーバー420mm
ステム前後ともPIVO
ブレーキマファッククリテリウム
ブレーキレバーマファック タンデム用
サドルF-イデアル#80 R-BIM#6(実走時はブルックスカンビウム)
ペダルリオター#460D
ピラー鉄 25φ
マッドガード本所 丸型
キャリヤF-シルク5mmムク R-オリジナルパニア台5mmムク
ライト&テールソービッツ+ソービッツカタルクス8
ダイナモソービッツ12N
ポンプトルネード(ジェミニアニと共用)
ボトルボトル台座がありません・・・
2024年1月現在